最近の日本の映画・ドラマは

説明が多過ぎるよ

 

 

ボクが松竹で映画を撮った時があってさ、

家から、三船が出て、次はバイクに乗っているシーンにしたんだよ。

そうしたら、向こうの方で、「何か違うんじゃないですか」と言うんだよ。

 

家から出る時、玄関、そして、ヘルメットを被り

バイクに乗る。そういう流れを撮影しないと言うんだよ。

いいんだよ。ボクは、こういう撮り方をしているんだよと言っても

まだ、何か言っているんですよ。

 

松竹には、松竹流の映画の撮り方と言うのがあってさ。

でも、そういう映画の撮り方の公式を踏まなくてもさ、

テンポ良く、自然に撮って、観客が理解できるのなら

それで良いんだよね。

 

 

今日は、映画監督になりたいと言う人がスタジオに来ています。

映画は脚本が大事だよ。

脚本は、小説やラジオドラマじゃないんだよ。

 

目で見て分かる、目で見て分かる。

そうゆう映像を繋げるのが、映画だよ。

 

例えば、チャップリンのキッド。

 

 

サイレントの映画。サイレント。

けれども、目で見て分かる。目で見て分かる。

 

チャップリンが、朝、起きて、

前の日に拾った、吸いかけのタバコを

タバコケースから、どれを吸おうか、悩んでいる。

自分は、一流の紳士気取りをしている。

目で見て分かる。

 

チャップリンが、散歩をしていると、

上の住人が、窓からゴミを捨てる。

チャップリンに当たって、チャップリンは上を見て怒る。

 

そして、ゴミ捨て場に、赤ちゃんが置いてある。

チャップリンは、上を見て、

赤ん坊まで捨てるのかと言っている。

 

目で見て分かる。目で見て分かるのね。

 

 

ここから先の文章は、私が、常々、感じていた事を書きます。

 

ボクは、日本の映画や、ドラマは、あまり見ないけれども

評判が良くて、視聴率も良いと聞いて

1回くらいは見てみようと思って、見たのね。

 

 

題名「渡る世間は鬼ばかり

なんか変な、題名、思たのね。

 

だけれども、それにもまして、内容が酷いのね。

 

台詞が長い、長過ぎるのね。

 

キャメラ割も何もなくて

俳優が突っ立って、延々と台詞を言っているのを写しているのね。

私は、今、何を思って、周りから、どう思われているのか

それを、台詞だけで、説明しているのね。

 

 

なんじゃい、ボクは、そう思ったのね。

これは、ラジオドラマじゃないか、そう思うたのね。

 

映画、ドラマは、キャスティングも大事だな。

 

 

泉ピン子とか言う女優が、

姑から虐められて、我慢して泣くという設定なのね。

 

ボクは、その役柄に、感情移入できなかったのね。

ボクがプロデューサーだったら、監督だったら

こういうキャスティングは、しない。

 

 

泉ピン子とか言う女優が

姑を虐めて、虐めて、虐めまくる。

そう言うキャスティングをすると思うのね。