東京ローズ

アメリカ兵を魅了した、ラジオ・トウキョウ放送

「ゼロ・アワー」TOKYO ROSE

 

日本がアメリカに向けたプロパガンダ放送番組なのに

アメリカ兵士を魅了した「東京ローズ

東京ローズ」はアメリカ本国でも注目され

1946年には映画『Tokyo Rose』が製作・公開されるほどでした。

 

 

戦後、アメリカは「トーキョー・ローズ」を探し始めます。

アメリカ兵は「東京ローズ」のイメージを膨らませていました。

しかし、見つかったのは「アイバ・戸栗・郁子」でした。

東京ローズ」複数名いたとされましたが

自分が「東京ローズ」だと認めたのは、彼女ひとりでした。

 

 

現実は残酷です。

これが、あの「東京ローズ」なのか!?

「野暮ったい田舎者の女性じゃないか」と言われます。

 

アイバ・戸栗・郁子は、日系アメリカ人でした。

(国籍はアメリカ)

 

多くのアメリカ兵が「東京ローズ」は、イギリス訛りだったと証言しました。

 

他に「東京ローズ」は、居たのではないか?

改めて「東京ローズ」探しが始まりました。

 

 

「マーガレット」と呼ばれた「加藤弥恵子」

 

 

彼女は、ロンドン育ち。イギリス訛りの英語を話したそうです。

 

「ジューン」と呼ばれた「須山芳枝」

 

 

彼女は、カナダのバンクーバーで、

4歳から19歳までの15年間をそこで過ごしました。

英国式の英語を話したそうです。

 

結局のところ「東京ローズ」は、私だと認めたのは

アイバ・戸栗・郁子」だけでした。

 

 

「対日協力者」としてアメリカで最も重罪である国家反逆罪で起訴されました。

裁判の陪審員は全員白人でした。

 

1949年9月29日に下った判決は有罪でした。

禁錮10年と罰金1万ドル、アメリカ市民権剥奪などを剥奪されました。

女性として史上初の国家反逆罪となりました。

彼女は、6年2ヶ月の服役後、模範囚として釈放されました。

 

有色人種に対する差別で、有罪とされたと、

日系アメリカ人市民同盟などが運動を起こします。

 

1976年に、裁判の証人だった元上司2人が

「証言は事実でなく、FBIに偽証を強要され、

リハーサルもさせられた」などと告白した記事を、

アメリカ人日本特派員記者がスクープ報道しました。

 

1977年1月19、フォード大統領による特赦により

アメリカの国籍を回復しました。

 

2006年9月26日、脳卒中のため、90歳で亡くなりました。

 

YouYubeに、彼女がインタヴューを受けて話している動画があります。

確かに「イギリス英語」ではないと分かります。

 

東京ローズ―戦時謀略放送の花 」の著作者の「上坂冬子

 

 

 

 

ちなみに、ジョン・レノンの息子のショーン・レノン

「母が、ブロンドで、青い目をしていれば

ビートルズを解散させた悪い女と批判されなかったと思う」と話しています。